第1章 · サービスと仕組み
サービスとは:サブスク、回線、クライアントの3層関係
設定を始める前に、3つのものを切り分けておきましょう。端末にインストールするクライアント、サービス側が提供する回線、そして両者をつなぐサブスクです。「つながらない」問題の多くは、回線が壊れているのではなく、この3層のどこかがかみ合っていないことが原因です。本章で3層の役割を整理しておけば、以降の各章の操作がどこに位置するのかが明確になります。
1.1 3層構造:クライアント、回線、サブスク
クライアントは Windows、macOS、iOS、Android、Linux にインストールするプログラムで、端末と回線の間に暗号化トンネルを確立します。それ自体がネットワークを生み出すわけではなく、設定に従って接続する役割を担います。クライアントの一覧に表示される各回線は、サーバー側に実在する出口に対応しています。
回線は出口です。香港の出口を選べば、接続先のサービスには香港からのアクセスとして見え、米国の出口を選べば米国からのアクセスとして見えます。90+カ国 / 160+回線というのは、選べる出口の範囲を表しています。接続方式によって、回線は IEPL 専用線、中継、直接接続の3種類に分かれます。専用線は専用の経路を通るため夜のピーク時間帯でも安定し、中継は内部で1回ホップする分カバー範囲が広く、直接接続は最寄りに接続するため遅延が最小です。3種類に絶対的な優劣はなく、何にアクセスするかで決まります。
サブスクは、前の2層をつなぐ設定ファイルです。インストーラーではなく、一種のリストであり、どの回線があるか、各回線がどのプロトコル・暗号化方式・ポートを使うかが書かれています。クライアントはこのリストを読んで、どこへ、どの方式で接続するかを判断します。
3層を理解すると、切り分けにも順序が生まれます。まずクライアントが正常に起動するかを確認し、次にサブスクを取得できるかを確認し、最後に回線を疑う。逆に、いきなり回線を変えても問題は解決しないことが多く、変数を増やして状況を複雑にするだけです。
1.2 回線は数より品質を見る
160+回線はカバー範囲を示すものであり、品質の約束ではありません。体感を決めるのは3つです。出口帯域が足りているか、経路が遠回りしていないか、夜のピーク時間帯に余裕が残っているか。地球を半周する回線は、たとえ「直接接続」と表示されていても、近距離の中継回線より体感が劣ることがあります。
回線を選ぶときは、目的のサービスから逆算するとよいでしょう。AI ツールなら、遅延が安定していて長い接続が切れにくい回線を優先。ストリーミングなら帯域に余裕のある回線を優先。オンラインゲームなら物理的距離が近くパケットロスの少ない回線を優先します。第9章ではシーン別の具体的な指針を示します。
また、回線は変化します。サーバー側で出口が追加されたり経路が調整されたりすると、サブスクに新しい回線が現れます。つまりサブスクは一度インポートしたら終わりではなく、定期的な更新が必要です。いつ更新すべきか、更新時に何に注意するかは第8章で扱います。
1.3 サブスク制と一括買い切りの違い
本サービスは月額サブスクです。¥9.9/月で60GB、¥18/月で250GB、¥28/月で500GB。3つの違いは毎月の通信量だけで、回線の範囲、対応プラットフォーム、同時接続台数、返金の条件はすべて同じです。通信量は契約開始日を基準に毎月リセットされ、暦月の1日ではありません。15日に開始した場合は、以降毎月15日にリセットされます。
月々の通信量で足りない場合は、トラフィックパックもあります。¥158/300GB、¥358/1000GB、¥658/3000GB で、使い切るまで有効、期限はありません。月次リセットの対象外なので、一時的に大きな通信量が必要な場面に向いています。
サブスク制の利点は、いつでもやめられること、まとまった初期費用が不要なことです。さらに60日間の返金保証が付くため、試行錯誤のコストはかなり低く抑えられます。この点は第2章で詳しく述べます。
1.4 本サービスの前提条件と範囲
対応プラットフォーム:Windows / macOS / iOS / Android / Linux。同時接続台数は無制限で、スマートフォン、タブレット、PC を同時に使えます。支払い方法は Alipay / WeChat Pay / USDT。登録にメールアドレスは不要で、ユーザー名とパスワードだけで完了します。
通信は銀行レベルの暗号化を採用しており、管理画面へのログインもサブスクの取得も暗号化された経路を通ります。はっきりさせておきたいのは、暗号化が解決するのは通信の安全性であり、匿名性とイコールではないという点です。アカウント情報や支払い記録は通常の商用サービスと同様に保持され、その範囲はプライバシーポリシーに準じます。これを事前に明示しておくほうが、後から説明するより互いに楽です。
読み方の提案:初めて使う場合は、まず第1章から第6章までの本線を一通りたどってください。すでに接続できていて体感を最適化したい場合は、第7章と第9章へ直接進んでください。価格だけ比較したい場合は、第2章とプランと料金ページをご覧ください。
第2章 · プランの選択
プラン選び:3つの月額プランと3つのトラフィックパック
プランページには6つの数字があります。3つは月額プラン、3つはトラフィックパックです。位置づけがまったく異なるため、まとめて比較すると選び間違えやすくなります。本章ではまず2種類を分けて整理し、そのうえで3つの典型的なケース別の選び方を示します。
2.1 3つの月額プランの違いは通信量だけ
¥9.9/月で60GB、¥18/月で250GB、¥28/月で500GB。3つの間に「下位プランは速度制限」「下位プランは回線が少ない」といった隠れた差はありません。90+カ国 / 160+回線がすべて利用でき、Windows / macOS / iOS / Android / Linux の5プラットフォームすべてに導入でき、同時接続台数は無制限、返金の条件も同じです。
したがって判断材料は1つだけ、1か月におおよそどれだけ通信するかです。
| プラン | 料金 | 毎月の通信量 | 想定される利用の度合い |
|---|---|---|---|
| 月額プラン · 60GB | ¥9.9 / 月 | 60GB | Web 閲覧、メール、メッセージが中心で、たまに動画 |
| 月額プラン · 250GB | ¥18 / 月 | 250GB | 毎日1〜2時間の高画質動画、AI ツールを頻繁に利用 |
| 月額プラン · 500GB | ¥28 / 月 | 500GB | 複数端末を同時接続、長時間の高画質再生や大容量ファイル転送 |
表の「利用の度合い」は経験に基づく目安であり、厳密な制限ではありません。通信量の集計は管理画面に表示される使用量が基準で、最終的な判断はその数字に基づきます。
2.2 通信量は開始日を基準に毎月リセット
ここが最も誤解されやすい点です。通信量は暦月の1日にゼロになるのではなく、契約開始日にリセットされます。15日に開始した場合は、以降毎月15日です。利点は請求サイクルと利用サイクルが一致することであり、「月末に開始して2日で通信量がゼロになる」といった無駄が生じません。
途中でプランをアップグレードする場合、差額は残り日数で按分されます。すでに使った通信量が計算し直されることも、当期の残り日数が無効になることもありません。按分後の金額は注文確認ページに表示されるので、支払い前に項目ごとに確認できます。
当期の通信量を早めに使い切った場合、選択肢は2つです。プランをアップグレードする(差額は残り日数で按分)、またはトラフィックパックを購入する(総量制で月次リセットなし)。前者は慢性的に通信量が足りない場合、後者は一時的に大きな通信量が必要な場合に向いています。
2.3 トラフィックパック:使い切るまで有効、期限なし
トラフィックパックは3種類です。¥158/300GB、¥358/1000GB、¥658/3000GB。月額プランの通信量とは独立した2本目の枠であり、総量制で月次リセットはなく、使い切るまで有効、期限もありません。
| トラフィックパック | 料金 | 計量方式 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 300GB | ¥158 | 使い切るまで有効、期限なし | たまの出張、一時的な追加 |
| 1000GB | ¥358 | 使い切るまで有効、期限なし | 季節的にまとまった通信量が必要なとき |
| 3000GB | ¥658 | 使い切るまで有効、期限なし | 長期の予備用。月あたりに割るとコストが下がる |
トラフィックパックの価値は「期限なし」の一点にあります。月額プランの通信量は当期で使い切れなければ消えますが、パックは消えません。今月20GB使っても残り280GBは来月も残っており、一度の大きな通信量需要のためにプランを上げる必要はありません。
2.4 3つの典型的なケース別の選び方
1つ目は、使い始めで使用量が読めない場合。まずは ¥9.9/月の60GBを選んでください。1か月使えば管理画面に実際の使用量が表示されるので、翌月に上げるかどうかを判断できます。途中アップグレードの差額は残り日数で按分されるため、小さいプランから始めても損はしません。
2つ目は、毎日使い、端末も多い場合。¥18/月の250GBがバランス点です。同時接続台数は無制限なので、スマートフォン、タブレット、PC を同時に使っても追加料金はかかりません。3つの中で複数端末ユーザーに最も向いたプランです。
3つ目は、長時間の高画質再生や大容量ファイル転送がある場合。¥28/月の500GBに、緩衝用としてトラフィックパックを1つ足してください。ある月に使用量が急に倍になっても途中で止まることなく、慌てて追加購入する必要もありません。
迷ったら小さいプランから。60日間の返金保証があるので試行錯誤のコストは低く、途中アップグレードの差額は残り日数で按分されるため無駄になりません。プランの一覧比較と支払い方法はプランと料金ページにまとめています。
第3章 · アカウント開設と支払い
登録と注文:ユーザー名、支払い、注文ステータス
プランを決めてから契約が有効になるまでには、登録、注文、支払いの3ステップがあります。どれも複雑ではありませんが、見落としやすい細部があり、そこが「支払ったのに使えない」の主な原因になります。
3.1 登録:メールアドレスは不要
登録に必要なのはユーザー名とパスワードだけで、メールアドレスは不要です。項目が1つ少ないというのは、クリックが1回減るだけの話ではありません。メールアドレスはアカウント体系の中で、再設定、通知、二次的なマーケティングに最も使われやすい情報です。収集しなければ、「メールアドレスの流出」というリスクの連鎖も存在しません。
その代わり、ユーザー名とパスワードがログインの唯一の手段になります。登録時は両方を信頼できる場所に控えてください。パスワードマネージャーでも紙のメモでも構いませんが、ブラウザの自動入力だけに頼るのは避けてください。ブラウザのデータを消すと復元できなくなります。登録ページで何度も繰り返される注意ではありませんが、後々のトラブルで最も多いのがこの点です。
ユーザー名には、本名やよく使う SNS の ID など、個人と結びつけられる情報を避けることをおすすめします。本サービスのログイン名にすぎず、身元を示す意味を持たせる必要はありません。ありふれているほどよいです。
3.2 注文:プランから注文へ
管理画面にログインし、プラン領域でプランを選び、注文を確定します。注文ページには4項目が表示されます。選択したプラン、支払金額、請求サイクル、通信量の枠です。支払い前に項目ごとに確認してください。特にプランと金額が対応しているかを見ます。¥9.9は60GB、¥18は250GB、¥28は500GBに対応し、取り違えは起きませんが、確認は数秒で終わります。
新規購入ではなくアップグレードの場合は、残り日数で按分した差額も表示されます。按分のルールは前章のとおりです。ここでは最終金額が想定内かどうかだけを確認してください。想定外なら支払わずに、前章に戻ってプランを確認しましょう。
注文後、すぐにページを閉じないでください。注文番号と支払いへの導線はこのページにあり、閉じると注文一覧から入り直す必要があり、手間が1つ増えます。
3.3 3つの支払い方法
支払い方法は Alipay / WeChat Pay / USDT です。
Alipay と WeChat Pay は即時反映で、QR コードの読み取りまたは画面遷移で支払いを完了すると、注文ステータスは通常数秒で更新されます。支払い後にページが自動で戻らない場合は、注文ページを手動で再読み込みしてください。注文をやり直す必要はありません。
USDT はオンチェーン送金で、着金までの時間はネットワークの混雑状況に依存し、本サービス側では制御できません。送金時はページに表示された金額とネットワークのまま操作してください。金額が少ないと着金不足になり、ネットワークを間違えると資産を復元できません。送金後はトランザクションハッシュを保管しておくと、後の照合が容易になります。
オンチェーン送金は取り消せません。送金前に金額、受取アドレス、送金ネットワークの3点を確認してください。いずれかが一致しない場合、資金を回収できない可能性があり、この手順に救済手段はありません。
3.4 支払い後に反映されない場合
まず注文ページを再読み込みしてください。「反映されない」の多くはページのキャッシュにすぎず、再読み込みで状態が更新されます。追加の操作は不要です。
再読み込みしても更新されない場合は、3点を順に確認してください。支払いチャネルで実際に引き落としが成功しているか、注文がまだ支払い待ちのままか、実払金額が注文金額と一致しているか(USDT では特に多く、小数1桁の違いで着金不足になります)。3点すべてに問題がないのに反映されない場合は、管理画面のサポートチケットから注文番号と支払い控えのスクリーンショットを添えて送信してください。
チケットを送信する際、注文をやり直さないでください。二重注文になると返金手続きが長引き、照合も難しくなります。
3.5 60日間の返金保証
60日間の返金保証:60日以内に申請すれば、理由の説明は不要です。この保証の意味は、ページの説明だけを信じるのではなく、実際のネットワーク環境と実際の端末で回線品質を検証できることにあります。あなたの街、あなたの回線事業者、あなたのルーターの下でどう振る舞うかは、実際につないでみないと分かりません。
返金の窓口は管理画面の注文領域にあり、送信後は画面の案内に従ってください。着金までの時間は支払いチャネルによって異なり、USDT と Alipay、WeChat Pay では処理速度が違います。送信後はステータスの更新を気長にお待ちください。
ひとつ注意しておきたいのは、返金は最後の手段であり、お試し版ではないということです。特定の夜だけ回線の調子が悪いのであれば、まず回線やプロトコルを変えるほうが、返金より手間が少なく済むのが通常です。第7章に切り分けの手順をまとめています。
第4章 · 設定の受け取り
サブスクの取得:リンク、プロトコル、保管
プランが有効になると、管理画面にサブスクリンクが表示されます。この文字列がクライアントと回線をつなぐ橋であり、これを手にすれば、以降5つのプラットフォームへのインポートは同じ操作を各環境の作法で行うだけになります。
4.1 サブスクリンクの場所
管理画面にログインすると、概要とサブスクの領域にサブスクリンクと対応する QR コードが表示されます。リンクの形式はおおよそ次のとおりです(例は形式を示すもので、実在のアドレスではありません)。
https://example.com/sub?token=YOUR_TOKEN
実際のリンクに含まれる token はアカウント固有の資格情報で、パスワードに相当します。画面のコピーボタンを使うほうが手動選択より確実です。手動でコピーすると末尾の文字が欠けやすく、1文字でも欠けると取得に失敗します。しかもエラーメッセージは通常「形式エラー」としか出ないため、コピー漏れだとは気づきにくいものです。
4.2 プロトコルの優先順位:まず互換性の高いものから
同じサブスクを複数のプロトコル形式で出力できます。クライアントが複数に対応している場合は、次の順で選んでください。
- clashplus:// —— 最優先。互換性と機能の網羅性が最も高い形式です。
- Shadowrocket —— iOS でよく使われる形式。
- Stash —— ルール構文は前者に近い形式。
- sing-box —— 新しいクライアントでよく使われる形式。
- Clash —— 汎用形式。最後の受け皿として。
順序の考え方は、上にあるほど振り分けルール、プロトコル固有の機能、回線のメタ情報への対応が充実しているというものです。クライアントが下位の形式しか対応していなくても利用自体は可能ですが、ルールグループや回線の絞り込みなど、一部の高度な機能が見えない場合があります。
4.3 サブスクリンクの保管
サブスクリンクは公開情報ではありません。第三者が入手すれば、あなたの通信量の枠内であなたの回線を使えてしまい、請求はあなた名義のままです。したがって、公開フォーラムやグループチャット、スクリーンショットに貼らないこと。QR コードを SNS に投稿しないこと。公開された設定リポジトリに書き込まないことを守ってください。
漏えいが疑われる場合は、管理画面でサブスクをリセットしてください。旧リンクは即座に無効になり、クライアントには新しいリンクを再インポートする必要があります。リセットは残りの通信量や有効期限には影響せず、代償は端末ごとに再インポートする手間だけです。
4.4 インポートに失敗する4つの原因
1つ目はリンクの欠損です。症状は、クライアントが形式エラーを出す、または取得結果が空になること。対処は、管理画面に戻ってコピーし直すこと。手動選択ではなく画面のボタンを使ってください。
2つ目はクライアントのバージョンが古いことです。症状は、内容は取得できるものの、未対応のプロトコルとして警告が出ること。対処は、管理画面が提供する最新のクライアントに更新すること。第三者の配布元の古いバージョンは使わないでください。
3つ目は取得時のネットワーク環境の異常です。症状はタイムアウトや接続のリセット。対処は、別のネットワークで再試行すること。たとえば Wi-Fi からモバイル回線に切り替える、時間を置いて試すなどです。
4つ目は端末の時刻のずれです。症状はハンドシェイクの失敗や証明書検証の不通過。対処は、システム時刻を自動同期に設定し、クライアントを再起動することです。
サブスクは一度きりの設定ではありません。回線が調整されても、古いサブスクには新しい回線が自動では現れないため、再取得が必要です。いつ更新すべきか、更新前に何を控えるべきかは第8章をご覧ください。
第5章 · デスクトップ
デスクトップ:Windows / macOS / Linux の設定手順
3つのデスクトッププラットフォームのインポート手順は、同じ操作を各環境の作法に落とし込んだものです。クライアントを入れ、ログインし、サブスクをインポートし、回線を選び、接続する。違いは主にシステム権限と初回の認可、そして各 OS で見落としやすい1〜2の設定項目にあります。
5.1 Windows
- 管理画面のダウンロード領域から Windows クライアントのインストーラーを入手し、実行して画面の案内に従ってインストールします。
- クライアントを起動し、登録時のユーザー名とパスワードでログインします。ログインに成功するとサブスクが自動で読み込まれるため、手動で貼り付ける必要はありません。
- 自動同期されない場合は、サブスクまたは設定のページで、第4章でコピーしたサブスクリンクを貼り付け、保存して取得が完了するまで待ちます。
- サーバー一覧から回線を1つ選びます。初回は遅延が最も小さいものを選び、接続できたら用途に応じて調整するのがおすすめです。
- 接続をクリックし、ステータスが「接続済み」になるまで待ちます。
Windows で最もよく引っかかるのは、システムプロキシとクライアントのモードが一致していないケースです。クライアントは接続済みと表示しているのに、ブラウザはローカルネットワークのまま、という状況です。この場合はクライアントのプロキシモードを確認し、グローバルかルールかを見たうえで、システムプロキシが他のソフトに書き換えられていないかを確認してください。セキュリティソフト、ダウンロードツール、古いプロキシクライアントは、いずれもシステムプロキシの設定を書き換えることがあります。
5.2 macOS
macOS の流れは Windows と同じですが、システムの認可が1つ増えます。初回接続時に、VPN 構成の追加やネットワーク拡張の許可を求めるダイアログが出るので、必ず許可を選んでください。許可しないとクライアントは通信を引き受けられません。誤って拒否した場合は、システム設定のプライバシーとセキュリティで再認可し、クライアントを再起動します。
Apple シリコン(M シリーズ)では、クライアントはネイティブで動作し、Rosetta による変換は不要です。インストール後に「開発元を検証できません」と表示された場合は、システム設定のプライバシーとセキュリティで許可すれば問題ありません。これはストア外配布のアプリに対する macOS の通常の制限です。
もう1つ見落としやすいのが iCloud プライベートリレーです。これとクライアントはどちらも既定の経路を引き受けるため、同時に有効にすると互いに干渉し、「つながっているのに遅い」「一部のアプリだけ回線を通らない」といった症状になります。切り分けの際はまず片方を切り、結果を比べると、試行錯誤の時間を大幅に節約できます。
5.3 Linux
Linux クライアントの操作手順は他の2つのデスクトッププラットフォームと同じです。インストール、ログイン、サブスクのインポート、回線の選択、接続。2点だけ注意が必要です。
1点目は権限です。システムの通信を引き受けるには相応の権限が必要で、仮想ネットワークインターフェースを作成できないと表示された場合は、十分な権限で実行しているかを確認してください。ディストリビューションによってはセキュリティポリシーにより追加でブロックされるため、手動で許可する必要があります。
2点目はディストリビューションごとの違いです。ネットワーク管理コンポーネントはディストリビューションによって異なり、OS 標準のネットワーク設定とクライアントが競合する場合は、クライアントの状態を優先し、システム側の重複したプロキシ設定を無効にしてください。2つのプロキシが同時に有効な場合、どちらの経路を通るかは不確定です。
GUI のないマシンでは、サブスクリンクから設定ファイルを取得し、それをクライアントにインポートする方法が使えます。取得時にはリンクの完全性と、コマンドラインでの特殊文字のエスケープに注意してください。
5.4 3プラットフォーム共通の設定
自動起動:デスクトップでは有効化をおすすめします。バックグラウンドで常駐し、起動時に自動接続するため、毎回手動でクリックする手間が省け、「つなぎ忘れて回線が壊れたと誤解する」といった判断ミスも防げます。
終了前に切断:クライアントのウィンドウを閉じただけでは接続が切れないことがあります。先に切断を押してから終了し、システムプロキシが残ってネットワークが不通になるのを避けてください。
自動更新:クライアントの更新には、プロトコルへの対応や回線互換性の修正が含まれるのが通常です。有効のままをおすすめします。古いクライアントで新しいプロトコルにつなぐのは、「サブスクは問題ないのに接続できない」の最もよくある原因です。
| プラットフォーム | 初回の認可 | よくあるつまずき | 推奨設定 |
|---|---|---|---|
| Windows | インストール時にネットワークアクセスを許可 | システムプロキシが他ソフトに書き換えられる | 自動起動 + ルールモード |
| macOS | ネットワーク拡張 / VPN 構成の許可 | iCloud プライベートリレーと経路が競合 | プライベートリレーを切ってから接続 |
| Linux | 仮想ネットワークインターフェース作成の権限 | OS のネットワーク管理コンポーネントと競合 | システム側の重複プロキシを無効化 |
Windows の詳しいインストール手順はWindows のインストールからサブスクのインポートまでの完全チュートリアルを、macOS の権限とチップ互換性についてはmacOS クライアントの推奨と互換性の説明をご覧ください。
第6章 · モバイル
モバイル:iOS / Android の設定とバックグラウンド維持
モバイルとデスクトップの最大の違いはインポートではなく、「接続したあとつなぎ続けられるか」にあります。省電力のために OS がバックグラウンドのプロセスを回収してしまうのが、モバイルで「使っているうちに切れる」最大の原因です。
6.1 iOS
- 管理画面のダウンロード領域から iOS クライアントの入手先へ進み、案内に従ってインストールします。
- クライアントを開き、登録したユーザー名とパスワードでログインします。
- 初回接続時に VPN 構成の追加を求められるので、必ず許可してください。許可しないと接続は確立できません。
- 回線を選んで接続し、ステータスバーに VPN の表示が出ればトンネルは確立されています。
iOS にはもう2つ細かい点があります。1つは低電力モードです。有効にするとバックグラウンドの動作が制限され、長時間画面をロックした後に接続が OS 側で切られることがあり、復帰にはクライアントを開き直す必要があります。もう1つはネットワークの切り替えです。Wi-Fi からモバイル回線に切り替わるとトンネルは再構築され、一時的な中断は正常な動作です。サブスクの再インポートは不要です。
6.2 Android
- 管理画面のダウンロード領域から Android クライアントのインストーラーを入手してインストールします。初回は、システム設定でこの提供元からのアプリインストールを許可する必要があります。
- クライアントを開いてログインします。初回接続時に VPN サービスの許可を求めるダイアログが出るので、許可を選び、「常に許可」にチェックを入れてください。
- サブスクをインポートし(自動同期または手動で貼り付け)、回線を選んで接続します。
Android の省電力ポリシーは iOS より強力です。多くのメーカーの OS は、アプリがバックグラウンドに入ってしばらくするとプロセスを凍結し、通知バーの VPN アイコンが消えたり、アプリ一覧で「停止」と表示されたりします。対処は、クライアントをバッテリー最適化のホワイトリストに入れることです。システム設定のバッテリーまたはアプリ管理で、クライアントの省電力設定を「制限なし」にしてください。
6.3 バックグラウンド維持の一般的な方法
1つ目は、クライアントの通知バー常駐を許可することです。通知バーのアイコンは、OS が「このアプリはフォアグラウンドサービスを実行中」と判断する根拠になります。むしろ切ってしまうと回収されやすくなります。
2つ目は、クライアントに対する省電力最適化をオフにすることです。これが最も効果的な一手で、他のどの設定よりも優先されます。
3つ目は、タスクマネージャーで一括クリーンアップしないことです。手動のクリーンアップはトンネルのプロセスを直接終了させ、OS による回収より徹底的に止めてしまいます。
4つ目は、長時間使わないときは自分から切断することです。モバイルで待機中もトンネルを維持すると電力を消費し続けるため、使わないときは切ったほうが得です。
6.4 モバイルでよくある2つの問題
接続はできるが一部のアプリだけ回線を通らない:クライアントのアプリ別プロキシ設定を確認し、対象のアプリがプロキシ対象に入っているかを見てください。アプリストアの更新サービスのように、VPN を迂回するシステム系のアプリもあり、これは設定ミスではなく OS の動作です。
テザリングしても他の端末が加速されない:スマートフォンをアクセスポイントにした場合、既定では本機の通信だけがトンネルを通り、接続した端末は事業者の元のネットワークを使います。共有したい場合は、クライアントにテザリング共有の項目があれば有効にしてください。なければ、他の端末それぞれにクライアントを入れてログインする必要があります。
| プラットフォーム | 入手方法 | 初回の認可 | 維持のポイント |
|---|---|---|---|
| iOS | 管理画面のダウンロード領域 | VPN 構成の追加 | 低電力モードをオフ |
| Android | 管理画面のダウンロード領域のインストーラー | VPN サービスの許可 | バッテリー最適化のホワイトリストに追加 |
第7章 · 動作確認
接続と確認:通信が本当に回線を通っているか確かめる
クライアントが「接続済み」と表示していても、それはトンネルが確立したというだけで、通信が本当に出口を通っているかは分かりません。本章では5分で終わる確認手順と、3つのプロキシモードの使い分けを示します。
7.1 3つのサイン
サイン1:クライアントの状態。接続済みで、リアルタイムの上下速度があり、現在の回線名が表示されている。3つが同時にそろっていれば、トンネルの層は通っています。
サイン2:出口の変化。出口 IP を表示するサイトにアクセスし、接続前後の結果を記録します。接続後に表示される所在地が、選んだ回線と一致しているはずです。
サイン3:目的のサービスに届く。普段開けないあのサービスを開き、正常に読み込めれば経路は通っています。
3つのうち最も重要なのはサイン2です。「つながっているのに効かない」の多くは、クライアントは接続済みでもシステムの通信がトンネルを通っておらず、出口 IP が変わらないケースです。この場合、回線を10本変えても意味がありません。
7.2 出口と DNS の自己確認
出口の確認:接続の前後で IP の所在地を1回ずつ調べます。同じなら通信はトンネルを通っておらず、違えば有効です。この手順に専用ツールは不要で、ブラウザだけで完結します。
DNS の確認:出口だけでなく、名前解決もトンネルを通っているかを確認します。解決要求がローカルの回線事業者に送られたままだと、「IP は変わったのに一部のサイトが誤ったアドレスに解決される」といった現象が起こりえます。多くのクライアントは既定で DNS を引き受けますが、ルールモードでは DNS ポリシーとプロキシポリシーが一致しているかを確認してください。
ブラウザフィンガープリントと WebRTC:一部のブラウザは WebRTC 経由で実際のネットワークインターフェースを露出します。プライバシーを重視する場合は、ブラウザの設定で WebRTC を無効にするか、クライアントのルールモードで一括して引き受けてください。必須の手順ではありませんが、存在は知っておく価値があります。
7.3 3つのプロキシモードの選び方
| モード | 動作 | 適した場面 | 注意 |
|---|---|---|---|
| グローバル | すべての通信が回線を通る | 出口をまとめて変えたいとき、切り分けで経路を確認したいとき | ローカルサービスや社内ネットワークへのアクセスに影響する場合がある |
| ルール(振り分け) | ルールに従って回線か直接接続かを決める | 日常的な利用 | ルールに含まれないドメインは既定のポリシーに従う |
| 直接接続 | すべて回線を通らない | 一時的に加速を切りたいとき、比較テスト | 有効にしていないのと同じ |
日常的にはルールモードをおすすめします。ローカルサイトは直接接続で速度を保ち、跨境の通信だけ回線を通せます。切り分けの際はグローバルモードに切り替えると、問題がルール側か経路側かを素早く判断できます。グローバルにすれば直るならルールの書き方の問題、グローバルでも通らないなら回線かアカウントの問題です。
7.4 夜のピーク時間帯の接続戦略
夜のピーク時間帯の問題は、つながらないことではなく、つながるが遅いことである場合がほとんどです。原因は2層あります。国際出口全体の混雑と、個々の回線の帯域配分です。
対処はコストの低い順に、まず同じ地域の別の回線に変える、次に別の地域の回線に変える、最後にプロトコルを変える。クライアントが WireGuard や IKEv2 などのプロトコルに対応している場合、ネットワーク環境によって挙動が異なるため、それぞれ試してから決めるとよいでしょう。
特定のサービスだけ遅く、他は正常な場合、問題は回線側ではなくそのサービス自身のスケジューリングにある可能性が高く、回線を変える意味は限定的です。判断は簡単で、2つの異なるサービスを同時に開いて比べ、どちらも遅ければ回線の問題です。
7.5 確認チェックリスト
- クライアントが接続済みと表示され、リアルタイムの速度が出ている。
- 出口 IP の所在地が選んだ回線と一致している。
- 目的のサービスが正常に開き、内容が最後まで読み込まれる。
- DNS 解決がトンネルを通っており、ローカルの回線事業者に落ちていない。
- 10分間連続して使っても、途中で止まらない。
5項目すべてを満たせば設定は完了で、日常利用に移れます。1つでも満たさない場合は、第9章の切り分け手順に沿って調べてください。当てずっぽうに試すのは避けましょう。
第8章 · 長期的な利用
日常メンテナンスと更新手続き:通信量、アップグレード、返金
設定が終わったところは始まりにすぎません。長く使ううえで管理すべきは4つです。通信量、サブスクの更新、更新手続き、返金。いずれも技術的な知識は不要ですが、正しいタイミングで行う必要があります。
8.1 通信量の確認と事前警告
管理画面の概要領域に、当期の使用済み通信量と残量が表示されます。開始後の1週間で2回見ることをおすすめします。1回は平日に1日使ったあと、もう1回は週末に集中的に使ったあとです。この2回のデータから月間の使用量をおおよそ算出でき、感覚で見積もるよりはるかに正確です。
通信量の大半は通常、動画と大容量ファイルです。同じ1時間でも、標準画質と高画質では数倍の差が出ます。想定より多いと感じたら、まず特定のアプリがバックグラウンドで自動再生や自動更新をしていないかを見てください。こうした消費は気づかないうちに起こるものです。
上限に近づくと、管理画面に通知が出ます。そのときの選択肢は第2章のとおりで、プランをアップグレードするか、トラフィックパックを購入するかです。どちらもクライアントの再設定は不要です。
8.2 途中アップグレード:差額は残り日数で按分
アップグレードは新たに1本買うのではなく、差額を支払うものです。差額は当期の残り日数で按分されます。残り日数が多ければ差額は大きく、少なければ小さくなります。すでに使った通信量は再計算されず、当期の残り日数も無効になりません。
このルールの実用的な意味は、いつアップグレードしても損をしないということです。月初と月末で違うのは差額の金額だけで、得られるプランの権利は同じです。したがって次の周期まで待つ必要はなく、足りないと感じたらその場で上げて構いません。
ダウングレードは事情が異なります。プランの変更は注文ページに表示される選択肢に従います。当期のダウングレードに対応していない場合は、当期が終わってから下位プランを選べばよく、追加の操作は要りません。
8.3 更新手続きと有効期限
月額プランが期限を迎えると、プランの権利は停止します。更新手続きは管理画面のプラン領域で行い、更新後は新しい開始日を基準に通信量が再計算されます。
期限前に2つ確認しておくとよいでしょう。現在のプランがまだ適切か(使用量が変わっている可能性があります)、サブスクリンクの更新が必要かどうかです。更新手続きは既存のトラフィックパックに影響しません。パックは総量制で、サブスクの期限切れでは失効しないため、長期利用ではこれが実用上ありがたい点になります。
期限後に継続しない場合は、すべての端末で接続を切り、サブスクを削除してください。端末に無効な設定が残ると、その後の利用に影響することがあります。
8.4 返金:60日間の返金保証
60日間の返金保証:60日以内に申請すれば、理由の説明は不要です。この保証が対象とするのは、「回線があなたのネットワーク環境に合わない」といったケースです。これはページの説明では代わりに検証できない部分で、実際に接続して初めて判断できます。
返金の窓口は管理画面の注文領域にあります。送信後は案内に従ってください。着金までの時間は支払いチャネルによって異なります。USDT の返金では受取アドレスの提出が必要なので、送信前にアドレスが正しいか確認してください。オンチェーンの送金間違いも取り消せません。
返金後もアカウント自体は残りますが、サブスクリンクは無効になり、クライアントは再インポートしないと使えません(その後またプランを購入した場合)。古いクライアントの設定は自動更新されないため、手動での対応が必要です。
8.5 複数端末の管理
同時接続台数は無制限です。つまりスマートフォン、タブレット、ノート PC、デスクトップ PC で同じアカウントに同時にログインでき、端末ごとに料金を払う必要も、ログインとログアウトを繰り返す必要もありません。
実際の利用では2点おすすめします。1点目は、同じアカウントで複数端末が同じ回線を使う場合、通信量は合算されるということです。端末が増えるほど消費は速くなるため、使用量を見るときはすべての端末を合計してください。2点目は、長期間使わない端末はログアウトしておくと、サブスクリンクが露出する範囲を減らせるということです。
端末数は無制限ですが、サブスクリンクは1本だけです。サブスクをリセットするとすべての端末が同時に無効になり、1台ずつ再インポートが必要です。これは安全性と利便性のトレードオフであり、漏えいリスクが高いと判断したときだけ行う価値があります。
第9章 · 応用
応用編:シーン別の回線選び、振り分けルール、切り分けの順序
ここまでの8章で、サービスは使える状態になっています。本章では2つの問いを扱います。どうすればより快適に使えるか、そして問題が起きたときどう最短で特定するかです。
9.1 シーン別の回線選び
回線に絶対的な良し悪しはなく、シーンに合うかどうかだけがあります。判断軸は遅延、帯域、安定性の3つで、この3つが同時に最良になることは通常ありません。用途に応じて優先順位をつける必要があります。
| シーン | 優先する指標 | 回線の傾向 | 理由 |
|---|---|---|---|
| AI ツール | 安定性 | IEPL 専用線、または近距離の中継 | 長い接続が多く、切れると再生成が必要。ピーク速度より安定性が重要 |
| ストリーミング | 帯域 | 帯域に余裕のある直接接続または専用線 | 高画質再生は高いビットレートを継続的に必要とし、帯域不足は頻繁なバッファリングにつながる |
| オンラインゲーム | 遅延とパケットロス | 物理的距離が近い回線 | 遅延は操作感を、パケットロスは画面のワープを左右する |
| 大容量ファイル転送 | 帯域と安定性 | 帯域に余裕のある回線 | 長時間のフルスピード転送は回線の余力が最も問われる |
| 日常のブラウジング | 遅延 | 近距離の回線 | ページ読み込みは遅延に敏感で、帯域の要求は高くない |
回線の一覧と地域グループは回線リストページにあります。選ぶときは地域で絞り、次に種類で絞り、最後に実測してください。同じ回線でも事業者が違えば挙動が異なることがあり、実測結果はどんな説明よりも信頼できます。
9.2 振り分けルールの書き方
ルールモードの中心は「どの通信をどこへ流すか」のリストです。以下は汎用的な記述例で、構文はクライアントによって多少異なります。クライアントのドキュメントを優先してください。
rules:
- DOMAIN-SUFFIX,example.com,PROXY
- DOMAIN-KEYWORD,cdn,PROXY
- GEOIP,CN,DIRECT
- MATCH,PROXY
4つのルールの意味は次のとおりです。指定したドメインのサフィックスは回線を通す。特定のキーワードを含むドメインは回線を通す。所在地がローカルの IP は直接接続。それ以外はすべて回線を通す。照合は上から順に、一致した時点で止まるため、より具体的なルールほど上に置きます。
ルールを書くときに犯しやすい誤りが2つあります。1つは MATCH を先頭に置くこと。後ろのルールは永遠に一致しません。もう1つは存在しないポリシーグループ名を書くこと。クライアントはエラーを出すか、黙って読み飛ばします。後者は「ルールを書いたのに効かない」という形で現れ、原因の特定がより難しくなります。
9.3 複数端末の連携
台数無制限ということは、すべての端末で同時に使えるということです。実際の運用には2通りあります。端末ごとにサブスクをインポートして個別に回線を選ぶか、1本のメイン回線に統一して変数を減らすかです。
前者の利点は柔軟さです。スマートフォンは低遅延の回線で Web を見て、PC は高帯域の回線で動画を見る、といった使い分けができます。後者の利点は切り分けのしやすさです。すべての端末で挙動が同じなら回線かアカウントの問題である可能性が高く、挙動が違うなら端末側の設定の問題です。日常はどちらでも構いませんが、切り分けのときは統一した回線に切り替えると楽になります。
9.4 切り分けの順序:外側から内側へ
- まず基礎的なネットワークを確認します。クライアントを切り、ローカルのネットワーク自体が通じているかを確かめてください。ローカルが不通なら、その先は論じられません。
- 次にクライアントの状態を確認します。起動できるか、ログインできるか、サブスクを取得できるか。取得できないのはアカウントかリンクの問題で、回線の問題ではありません。
- 続いてトンネルを確認します。接続後に出口 IP を調べてください。出口が変わっていなければ通信はトンネルを通っておらず、問題はモードかシステムプロキシにあります。
- それから回線を変えます。同じ地域で別の1本、次に別の地域。変えて直るなら、その1本の問題です。
- 最後にプロトコルを変えます。WireGuard と IKEv2 はネットワークによって挙動が異なり、プロトコルを変えることでプロトコル層の互換性の問題を切り分けられます。
- それでも通らない場合はチケットを送信します。クライアントのバージョン、OS、選択した回線、エラーメッセージの原文、発生時刻を添えれば、特定が格段に速くなります。
この順序の価値は、各ステップが原因の種類を1つずつ排除できることであり、当てずっぽうに試すことではありません。多くの問題は最初の3ステップで特定できます。以降のステップは保険です。項目の詳細はヘルプセンターをご覧ください。
9.5 よくあるつまずきの早見表
サブスクのインポートは成功したが、どの回線にも接続できない
まずアカウントの状態と通信量の残量を確認し、次にクライアントが管理画面の最新版に更新されているかを確認します。どちらも問題なければ、別の地域の回線に変えてテストし、単一の回線の一時的な問題を排除してください。
接続済みと表示されるが、出口 IP が変わらない
トンネルは確立したが通信がトンネルを通っていない状態です。クライアントのプロキシモードが直接接続になっていないか、システムプロキシが他のソフトに書き換えられていないかを確認してください。グローバルモードに切り替えて再テストすると、問題がルール側かシステム側かを素早く判断できます。
夜のピーク時間帯だけ明らかに遅くなり、他の時間帯は正常
まず同じ地域の別の回線に変え、次に別の地域に変えます。それでも遅ければプロトコルを変えてください。特定のサービスだけ遅く他は正常な場合は、問題はそのサービス側にある可能性が高く、回線を変える意味は限定的です。
新しい端末を追加するのに料金はかかる?
かかりません。同時接続台数は無制限で、新しい端末にクライアントを入れて同じアカウントでログインすれば使えます。通信量は合算されます。
通信量を早めに使い切ったら?
選択肢は2つです。プランをアップグレードする(差額は残り日数で按分)、またはトラフィックパックを購入する(使い切るまで有効、期限なし)。どちらもクライアントの再設定は不要です。
途中でアップグレードした場合、当期の通信量はどうなる?
差額を支払うだけで、すでに使った通信量は再計算されず、当期の残り日数も無効になりません。按分後の金額は注文確認ページに表示されるので、支払い前に確認できます。
返金はどう申請する?
60日間の返金保証です。管理画面の注文領域から申請し、案内に従って操作してください。理由の説明は不要です。着金までの時間は支払いチャネルによって異なります。
サブスクリンクが漏えいしたら?
管理画面でサブスクをリセットしてください。旧リンクは即座に無効になり、残りの通信量や有効期限には影響しません。その後、端末ごとに新しいリンクを再インポートする必要があります。